Q&A:お金と申告のルール
生活保護制度下での起業における収入申告とお金のルールについて、Q&A形式で詳しく解説しています。
収入申告のタイミング、基礎控除の仕組み、経費の扱い、融資制度、貯蓄制限、税金の支払い義務など、実務的に必要な知識を、具体的な事例とともに詳しく説明します。
目次
Q1. 収入申告はいつ、どのようにすればよいですか?
収入が発生したら、その時点で申告が必要です。
収入申告書は自治体によっては数か月に一度まとめて届く場合がありますが、申告期限は「収入が発生した月を含む3か月以内」です。
用紙が届いたときにまとめて提出すれば良いわけではなく、期限を過ぎると未申告扱いとなり、控除はなくなり全額が収入認定されます。
担当者の裁量で融通がきくこともありますが、それはあくまでルール外であり、本来は未申告=不正受給=控除対象外です。
確実に控除を受けるためにも、期限内申告を習慣化しましょう。
Q2. 収入が少額でも申告は必要ですか?
はい。金額にかかわらず、収入があれば必ず申告が必要です。
申告すると、臨時収入であれば8,000円、就労収入であれば15,000円+α(15,000円を超える部分の1割)の控除を受けられますが、未申告の場合はこの控除も受けられません。
「収入認定されない=申告不要」という誤解は禁物で、収入認定と収入申告は別のものです。少額や一時的な収入でも必ず報告しましょう。
Q3. 起業で得た収入はすべて保護費から差し引かれますか?
生活保護には「基礎控除」があり、月額15,000円までは全額が控除されます。
それを超える部分については、9割が保護費から減額されます。
ただし、この控除を受けられるのは期限内に申告を行った場合のみです。未申告だと全額が収入認定されます。
控除の仕組みを正しく理解し、制度の中で働きやすい形を模索しましょう。
Q4. 起業による収入はどのように扱われますか?
売上から経費を差し引いた額が「事業所得」として収入認定されます。
経費の妥当性や金額は福祉事務所の判断によって変わる場合があるため、事前相談をしておくと安心です。
Q5. 生活保護下でも控除はありますか?
はい。月15,000円までは基礎控除があり、それ以上の部分は原則として9割が保護費から減額されます。
この控除は「少しでも働く意欲」を支える仕組みですが、申告を怠ると適用されません。
必ず期限内に収入申告を行いましょう。
Q6. 起業に関する融資制度は使えますか?
生活保護中は、原則として事業目的の融資を受けることはできません。
例外的に、地域の商工会などで融資を受けられる事例もありますが、非常に限られています。
仮に受けられるとしても、生活保護下で融資(負債)を抱えることの是非は慎重に再検討すべきです。
保護を抜けた後であれば、日本政策金融公庫の「再チャレンジ支援融資」などが利用可能になる場合があります。
Q7. 起業資金の貯蓄は可能ですか?
生活保護では、必要以上の貯蓄や資産構築は認められていません。
ただし、用途を明確にして申請し、福祉事務所に認められれば積み立て可能な場合があります。
目的外利用は不可であり、許可後も使途を厳格に管理する必要があります。
Q8. 経費の扱いについて教えてください。
経費として認められるのは、業務に必要で合理的な支出です。
材料費や送料などが該当しますが、必ずしも全てが認められるわけではなく、福祉事務所の裁量により判断されます。
領収書や明細は必ず保管し、説明できる状態にしておきましょう。
Q9. 経費として認められるのはどのような費用ですか?
材料費、仕入れ、通信費、サイト利用料、交通費など、業務に直接関係する支出が対象です。
高額すぎるものや業務との関連が薄いものは否認される可能性があり、この判断も福祉事務所の裁量によります。
Q10. メルカリ等の物販に関する経費はどうなりますか?
材料費や梱包資材、送料などは経費として認められる場合があります。
ただし、送料負担や値下げ競争で赤字になることも多く、利益が残らない場合は事業として成り立ちません。
物販を続ける場合は、収支の見直しが必須です。
Q11. 税金を滞納している場合はどうなりますか?
生活保護を受けていても、過去に発生した国税や地方税の滞納は免除されません。
自己破産をしても税金は免責対象外であり、支払い義務は残ります。
滞納がある場合は、早めに役所や税務署と支払い方法について相談することが必要です。
Q12. 税金の扱いはどうなりますか?
生活保護中でも、課税対象となる収入があれば所得税などの納税義務があります。
必要に応じて確定申告を行い、納税計画を立てましょう。
税金を軽視すると、後々の自立や事業継続に大きな支障をきたすことがあります。